ボスニアヘルツェゴビナ

ボスニアヘルツェゴビナ内戦の後 負の世界遺産

ボスニアヘルツェゴビナ 負の世界遺産モスタル

皆さんこんにちはいき旅プランです。

バルカン半島の内陸部、クロアチ、セルビア、モンテネグロに隣接するボスニアヘルツェゴビナ、

町の一つ「モスタル」をご紹介します。

町を流れるネルトヴァ川に沿って町が形成されています。

旧市街の中心部にある「スタリー・モスト」という橋の上から川へ飛び込む光景がこの町の名物で

現在は観光客に人気の町ですが、紛争の歴史からこの町は負の世界遺産として登録されています。

歴史に触れながらオスマン帝国下の影響を色濃く残す町並みを写真とともにご紹介します!

歴史の一部ボスニア紛争

記憶に新しい1992年から3年ほどこの国は旧ユーゴスラビア連邦からの独立をかけて内戦にありました。

「ボスニア紛争」です。クロアチアとスロベニアの独立宣言を認めないセルビアとの内戦がボスニアに拡大したものでした。

多くの惨劇が繰り広げられ今でも旧市街では戦いの爪痕を見ることができます。

こちらは屋根が落ちたままの建物です。

モスタルの町の成り立ち

ローマ時代この辺りはダルマチア地方の属州でした。

その後ローマ帝国崩壊後にスラヴ人が移り住むようになり1468年オスマン帝国がこの辺りを支配するようになると都市化が進みます。

後で紹介するスターリ・モストの橋を含めて現在の旧市街の街並みはその時代の名残。

イスラム式のお風呂ハマムなども町の施設として現在も使われています。

旧市街にはイスラム教の寺院にあるアザーンのためのミナレット(礼拝を呼びかけるための塔)のあるモスクがいくつも見受けられます。

現在はカトリック教徒のクロアチア人はネレトヴァ川の西側に、

そしてイスラム教のムスリムの人々はネレトヴァ川の東側に住んでいます。

私はバルカン半島から南下してボスニアヘルツェゴビナに来ましたが、

ここまで来るとイスラムの文化がかなり入っていて町だけでなく人も違った雰囲気を持っています。

完全にトルコでもなくイメージ“異邦人“という感じでしょうか・・。

モスタル町の歩き方

鉄道の駅やバス停は町の北にあります。チトー元帥通り(Marsala Tita)を南へ1キロほど。

まっすぐ歩いていけば旧市街の中心地にある「スターリ・モスト」と呼ばれる橋にたどり着きます。

ちなみにこの「モスタル」という町の名前はボスニア語で「橋を守る人」という意味です。

スターリ・モストまでは参道のように土産物屋が軒を連ねます。

スカーフやストールのきれいな色が町に彩りを加えています。

時に町の人々の生活を垣間見るような光景も見ることができます。

スターリ・モスト

ネレトヴァ川に架けられた橋「スターリ・モスト」に到着です。

この橋は1566年オスマン帝国に支配下にイスタンブールにあるスレイマニエ・モスクなどを建設した帝国一の建築家ミマル・スィナンの弟子ミマール・ハイルッディンが設計しました。

永く使われてきた石橋ですが1993年11月ボスニア紛争の最中クロアチア軍のロケット弾が命中しあっけなく崩壊してしまいます。

紛争終了後崩落した石を集め、更に足らない部分の意思を補い、

2004年ユネスコの協力により建設当初の技法で再建したそうです。

これによりボスニアヘルツェゴビナで初めての世界遺産となりました。

まずは橋の下へ行って橋を下から見上げてみましょう。

橋のアーチの下に向こう側の街並みが透けて見えます。

ネレトヴァ川はエメラルドグリーンに輝いていてとっても美しいです。

観光客の皆さんも写真をとっていますね。

橋の上へ向かいましょう。

このスターリ・モストの橋は思っているより急こう配です。

滑らないように段がつけられているうえに人通りも多いのでとても歩きにくいです。

足もとには十分に注意してくださいね。

橋の上からはネレトヴァ川と周辺の景色が見渡せそして風もあってとても気持ちの良い場所です。

橋の上には飛び込みリクエストを待つ人たちが。

確か日本円で¥3,000くらいだった思います。支払ったら飛び込んでくれます。

モスタルでランチ

橋を渡った先にも町が続きます。

こちらも土産物屋やレストランなどがたくさんあります。

その内の1件に入ってお昼を頂きました。

「KULLUK」郷土料理を出してくれるお店で、通ってきた道やスターリ・モストが見渡せる眺めの良いレストランです。

メニューも600円から700円程度です。英語表記のメニューもあります。

私が注文したのはこの辺りの定番メニュー、

細長いハンバーグといった感じ。塩味がきいている素朴な味です。

モスタル旧市街の地図と行き方

ドゥブロブニクから長距離バスも出ていますが、夏場にドゥブロブニクからの日帰りツアーに参加するのがおすすめです。
ボシュニャク人、クロアチア人、セルビア人3つの民族が混ざり合うボスニアヘルツェゴビナでの移動は言葉も通じず難しい場面が予想されますので旅慣れてない方は日本からのツアーで行くのが便利です。

プチっと情報:モスタルの路面は丸い石を敷き詰めたようなモザイクになっています。歩きにくいのでスニーカーなど歩きやすい靴をおすすめします。

いき旅プランでは旅の様々な光景を織り交ぜながら、

お役立ち情報を発信していきます。

次回の旅のご参考にして頂けると嬉しいです。

それではまた次回!いき旅プランでお待ちしております。