ポルトガルの歴史を知る旅!世界遺産の町シントラ
皆さんこんにちは、いき旅プランです!
シントラの町にはポルトガル王家が過ごしてきた夏の離宮があります。
歴代の王が莫大な富を元に増築を重ねた結果いくつかの様式が混ざり合い豪華な建物となりました。
歴史的背景から素晴らしい文化的景観が作り出され、現在では世界遺産に登録されています。
そんなシントラの町の象徴といえるシントラ宮殿の見どころを歴史と共にご紹介していきます。
またユーラシア大陸の最西端といわれているロカ岬も合わせてご紹介します!

世界遺産シントラの町の歴史
リスボン近隣の町シントラ。
イスラム教徒がイベリア半島を支配していた頃、この辺りに人が住み始め町がつくられました。
「シントラ」とはアラビア語で太陽や輝く天体を意味しています。
シントラの町はイスラム教からキリスト教への国土回復運動レコンキスタ後の12世紀、ポルトガル王国に併合されました。
アフォンソ・エンリケスによって修道院や軍の施設などの建設が始まりシントラの町は大いに発展します。
19世紀になると温暖な気候と独特の街の雰囲気が人気となり、
現在は文化的景観の観点から世界遺産に登録されています。

王家の夏の離宮 シントラ宮殿
シントラの町の象徴ともいうべき「シントラ宮殿」は14世紀ジョアン1世によって夏の間を過ごす避暑の離宮として建てられました。
その後16世紀エマヌエル1世により大航海時代に得た莫大な富を使って豪華に増築されます。
シントラ宮殿は歴代国王がそれぞれ好みで増築を重ねたためいくつかの建築様式が交じり合っています。
ゴシック様式、マヌエル様式、そしてムーア様式。
王宮の入り口は広場に面していて現在は人々の憩いの場に。

白鳥の間
早速王宮の中に入ってみましょう!
こちらは白鳥の間と呼ばれています。ジョアン1世統治時代に作られた宮殿の中で最も大きな部屋です。
大切な催しや諸外国の要人訪問の際に使われた場所です。
1582年日本からの天正遣欧少年使節団がローマに派遣された時、シントラのこの白鳥の間にも招かれました。
天井には27羽の白鳥が描かれていて、床、壁、全てに豪華な装飾が施されています。
ポルトガルの権威を見せつけているようですね。

カササギの間
シントラ宮殿を建てたジョアン1世はエンリケ航海王子の父でもあり名君として知られていますが、この部屋には逸話が残されています。
ある日ジョアン1世は侍女にキスしているところを王妃に見られてしまいます。
王は、「これは善意のキスだ」、と言い訳すると王妃は沈黙したものの、
その噂はたちまち侍女たちの間で広まってしまいました。
そこで王はお喋りの象徴であるカササギに、王妃の出身ランカスター家の赤いバラをつかませ
侍女の人数分の136羽を天井に描かせました。
600年以上たった今も語り継がれるなんて思ってもみなかったでしょうけど、笑。


王宮の品々
ポルトガル王国の王族の夏の離宮として何世紀にもわたって使われてきました。
この王宮で実際に使われていた品々が展示されています。
素晴らしいゴブラン織りのタペストリーや鍵のかかる引き出しのついたチェストやお皿など。独特の風合いがあります。


紋章の間
入口からしてものすごくデコラティブな装飾がされていて、まさにマヌエル様式そのもの。
中に入ってみるとこれまた見事なお部屋です。装飾に圧倒されます!


1495年1521年マヌエル一世の統治時代(1495年から1521年まで)に作られヨーロッパでは最も偉大な紋章の間と言われています。

マヌエル様式とは:15世紀から16世紀マヌエル1世統治時期にポルトガルで流行した装飾様式で大航海時代に得た富を誇示するかのように過剰なまでの装飾が施されている。
天井にはポルトガル王室の72の紋章が描かれ、壁にはポルトガル伝統のタイルアズレージョで飾られています。
アズレージョには狩猟の様子が描かれています。


アズレージョについては別のブログで紹介していますので、次のリンクからご参考に。

王宮内には王族専用の祈りの場も設けられています。
天井をみるとイスラム建築の幾何学模様アラベスクで飾られたところに十字架がおかれています。

こちらもイスラムの文化の名残です、宮殿内に噴水も作られています。

調理場です。大きな窯に大きなお鍋。

食堂です。落ち着いた雰囲気です。

宮殿内は美しいタイルが使われていました。
この王宮は15世紀から19世紀まで継続的に使われてきたため遜色なく見学することが出来るため貴重な文化材です。
増築を繰り返したので王宮全体の外観は小さな町のようにも見えます。
順番に見ていくとポルトガルの歴史をたどることができます。

シントラ名物おすすめのお店 Casa Piriquita ケイジャーダ
シントラには名物のチーズケーキがあります。ケイジャーダと言います。
普通は7個入りで売られていることが多いのですが、Casa Piriquitaのお店では1個買うことができます。
素朴なチーズケーキです。


シントラ名物おすすめのお店 Casa Piriquita の地図
シントラ宮殿から徒歩2分
シントラへの行き方
リスボンのロシオ駅から列車で40分
リスボンから日帰りツアーもでています。
最西端の絶景 ロカ岬
ユーラシア大陸の最西端と言われるロカ岬。
断崖絶壁の上にあります。
キラキラと光る大西洋と強く吹く風がとても印象的な場所でした。



ポルトガルのバス事情
ポルトガルの地方のバスは交通渋滞が起こるが故の遅延が多々あります。
また本数も少ないので現地で事前にしっかりと調べる必要があります。
ロカ岬へはシントラからバスで行くことができますが余分な心配をなくすためにも、
リスボンから日帰りのツアーでシントラ宮殿とロカ岬をまわられることをお勧めします。
いき旅プランでは旅の様々な光景を織り交ぜながら、
お役立ち情報を発信していきます。
次回の旅のご参考にして頂けると嬉しいです。
それではまた次回!いき旅プランでお待ちしております。